またトイッカは、フィンランド国内以外でもガラスアートの新しいビジョンを支持していきました。1950年代のスカンジナビアモダンの「クールなテイスト」がその輝きを失っていくにつれ、アーティストとしてのトイッカは、デザイナーとしてのトイッカを席巻していきました。彼はすでにアメリカのポップアートで有名なフラワーパワーを、フローラシリーズで表現していました。ガラスの彫刻と、ユニークなオブジェの需要は1970年代により大きくなり、トイッカは彼の芸術的なセンスに自由に表現の選択を与えることができました。
トイッカは東部フィンランド(現在はロシアの一部)のカレリアの農場の出身であり、地域の豊かな力強い民間伝承と芸術は、幼少期の彼に大きな影響を与えました。しかし彼の素晴らしい形と豊かな色は、そのスカンジナビアのバックグラウンドだけでなく、世界を旅した経験や知識からも影響を受けています。西アフリカとラテンアメリカを旅行、特にメキシコのガラス作成技術と文化は彼に新しいインスピレーションを与え、彼のアーティストとしてのビジョンを広げました。
ガラスは、トイッカにとって彼の芸術のための理想的な材料であり、さまざまな実験を通して新しい形や技術を常に求める気を彼に起こさせました。それでも、彼の成功は、アーティストと熟練したガラス吹き職人の絶え間ない努力や協力の賜物です。1971年に、トイッカは彼の最初のバード・コレクションをヌータヤルヴィより発表します。バード・コレクションの爆発的人気により、トイッカはいち早く生きた伝説となりました。
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